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芙苑晶 ソロ活動以外の仕事 > バンド、ユニット
このページでは芙苑晶のソロ活動以外の仕事を紹介しています。
幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)
 

幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)は、芙苑晶の最初期(1987年)に立ち上げられ、以後、現在まで続いているトランス・ユニット。おもにサイケデリック・トランスを主体とした、ワンマン・ユニットである。

> メンバー
芙苑晶(キーボード、シンセサイザー)
 
> ユニット・メンバー
不定形
 
> 活動時期
1987.10 - 現在
 
> 活動エリア
インターナショナル
 
> ディスコグラフィ 
火星植物園 (Mars Botanical Garden) (1988)
秘境 (Unexplored Region) (1994)
人造夫人の12の夢 (Mrs. Cyborg’s 12 Dreams) (1999)
 
> 関連すると思われるジャンル
トランス、ゴア、サイケデリック、テクノ、ハウス、アンビエント、IDM


 
> 概要

芙苑晶のソロ・ユニットで、作曲クレジットは全曲、AQi Fzono(芙苑晶)名義となっており、実質的にはソロ・アルバムに等しい。芙苑晶ならではの幻想的でサイケデリック・トランス/サイビエント的なヘビーなサウンドは、ソロ・アルバムと共通するものがあるが、おもに以下のような点で、ソロ・アルバムとの差別化が図られていると思われる。

1) 様々なジャンルをクロスオーバーさせた電子音楽/シンセサイザー音楽といった色彩のソロ・アルバムに対して、幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)のほうは、ダンス・ミュージックとしてのトランス音楽(おもにゴア、サイケデリック・トランス、アンビエント・サイケ、ないしはサイバートランスが主体)に特化されている。

2) また、編曲のスタイルとしては、ソロ・アルバムほどのシンフォニックなアレンジは見られず(と言っても、ふつうのトランス音楽と比べると、芙苑晶の独特なアレンジなので、重厚であるが)、バンド・アレンジに近いのは、これはファー・イースト・アシッド・ハウス・クワルテット等と同様である。

3) そのため、AQi Fzono(芙苑晶)名義のソロ・アルバムのような、アルバム全体と通して聴くことで異世界にヴァーチャル・トリップしていくかのような、壮大なスケール感や、それによる世界観は見られないものの、よりビートとグルーヴ感は強調されており、よりダンサブルな楽曲が多く、文字通り(一般的な意味での)「トランス・ミュージック」に近い。

4) また、ソロ・アルバムではほとんど芙苑晶が全パートの演奏を手がけているが、幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)では、ネイティブ(原住民)のミュージシャンの演奏をフィーチャーしたり、芙苑晶意外のミュージシャンたちによる演奏(おもに民族楽器等)

5) また、初期の二枚(『火星植物園(Mars Botanical Garden)』、『秘境(Unexplored Region)』)においては、民族音楽、原始音楽等からの影響が強いのも、芙苑晶名義のソロ・アルバムと若干異なる点と思われる(初期ソロ・アルバムにもそれらの音楽からの影響は見られるが、こちらほど強くはない)。

6) また、三作目『人造夫人の12の夢 (Mrs. Cyborg’s 12 Dreams)』(1999)においては、ヘビーなハード・トランス、サイバートランス的な楽曲や、ボコーダー・フィーチャーのテクノポップ(と言っても、いずれも、相当ヘビーで重厚なアレンジであるが)がフィーチャーされている。これも、ソロ・アルバムにはない傾向の作品である。

 
> 歴史
1987年末頃(推定)、芙苑晶のワンマン・ユニットとして立ち上げられ、翌88年に、日本国内で一作だけ、自主制作による音源がリリースされている。これはアルバム・タイトルが付いておらず、ただ「幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)」と記されているのみである。

初期の「幻の音源」と言われるソロ・プロジェクトの一つであるが、注目すべきは、この時点で芙苑晶が、ファー・イースト・アシッド・ハウス・クワルテット等の初期のトランス・ミュージック・ユニット以前に、すでにアシッド・トランスないしアンビエント・ハウス的な要素を含む楽曲を作っていたことであろう。

同年10月、芙苑晶が、ニューヨーク滞在中に出会ったアメリカ人の友人たちと意気投合。電子音楽と先住民文化という共通の関心を持っていた彼らはアメリカ大陸を縦断しながら、様々なネイティヴの民族音楽を研究するようになる。ニューヨークに戻った彼らはその年の暮れ、ビデオやスライド、ダンスなどを使ったマルチメディア・ゲリラ・ライブをおこない、話題を呼ぶ。

このゲリラ・ライブは 実は、たんに諸事情からコンサートホールが借りられなかったため、「じゃあ野外でやろう」とばかり、当時NYの街はずれにあった廃墟のビルなどを使っておこなったもので、裸にボディペイントしたトランス・ダンサーやサイケなビデオアートを投影するプロジェクション、炎など、アメリカのネイティブ・インディアンの儀式にヒントを得た特異なライブを挙行して話題を呼んだ。

また、これがのちに、現在いわゆる「レイヴ」(野外レイヴ)と呼ばれているコンサート形式の元祖ともなった歴史的なゲリラ・ライブであると見なされるようになる(当時、「レイヴ」という名称はまだなかった)。

このレイヴ・パーティのスタイルは、より濃縮され過激なものになって、翌88年以降の芙苑晶の日本/ヨーロッパでのプロジェクト Far East Acid House Quartet(ファー・イースト・アシッド・ハウス・クワルテット)へと引き継がれることになる。

89年、1stアルバム『火星植物園(Mars Botanical Garden)』をリリース。以後、同名義で、『秘境(Unexplored Region)』(1994年)、さらにリミックス・アルバム『Mrs. Cyborg’s 12 Dreams』(1999年)をリリース。当初はおもに、アシッド・ハウス、ゴア・トランス、サイケデリック・トランス(ないしはトライバル・トランス)等を主体にした幻想的な楽曲が多かったが、『Mrs. Cyborg’s 12 Dreams』以後は、比較的メロディアスなサイバートランスや、ボコーダーをフィーチャーした寄りのものも採り上げている。

これらのアルバムは、80-90年代には、アメリカ盤のみ、「オーロラ・ヘッズ(Aurora Heads)」名義でリリースされ(ヨーロッパ、アジアでは「幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)」でリリースされている)、これが最も売れたため、90年代後半以降現在に至るまで「Aurora Heads」として認知されている場合も多いが、しかし本来のユニット名は「幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)」であり、アンダーグラウンドの野外レイヴなどではこの名義での活動がむしろ多かった。

その他、Hobo Summit、Aurorae、AmbientCommittee、複数の名義でも世界各国でレイヴ活動していたユニットが、これに該当するが、これらは全て同じものである。

2007年末頃、芙苑晶は、おもにアメリカ盤のアルバム用に使っていた「Aurora Heads」名義での活動を封印した(が、ユニットは解散したわけではなく、ワンマン・トランス・ユニットとして引き継がれることになった)ため、2008年4月、今後は「幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)」に統一し、ワンマン・ユニットとして今後も継続的に活動をしていく予定である、と述べた。
 
89年、1st アルバム『火星植物園(Mars Botanical Garden)』を Nerve Nets Record よりリリース。当時は実験的なクロスオーバー・電子音楽ロックのつもりだったというが、今聴くと、ゴア/サイケデリック・トランス、エスニック・トランスの元祖とも言えそうな内容で、のちにトランス音楽の元祖的作品として評された。
1994年にリリースされた2枚目のアルバム、『秘境(Unexplored Region)』は、サイビエント / サイケデリック・トランスをメインにした作品。実際にネイティブのミュージシャンたちとセッションをしているようで、シャーマニズムや原始回帰といったテーマがより強く感じられる。
99年には『人造夫人の12の夢 (Mrs. Cyborg’s 12 Dreams)』をリリース。過去の2枚のアルバムからのアウトテイク、リミックス、新曲などを集めたアルバムだが、このアルバムに収録された「Mrs. Cyborg」「Electrode Land」の2曲はクラブ・ヒットとなっている。

のちに 『恍惚的宇宙論/トランス・レイヴ・コスモロジー (Trance-Rave Cosmology)』(2007、芙苑晶 with トランス・レイヴ・ドーターズ)にもリミックスが収録された[Aurora Heads名義]。

いずれも比較的メロディアスなサイバートランス(と呼ぶにはあまりにヘビーなサウンドだが)的な楽曲で、幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)と言うとこの2曲が有名になってしまったものの、本来の彼らのメイン・ストリームであり、初期の2作のアルバムに見られた、サイケデリック・トランス/ゴア/サイビエント系の楽曲とは異なっている。

以後は、ほとんど活動も見られなかったので、一部ファンの間ではすでに自然解散したという噂まであったが、実際には芙苑晶がソロ活動に専念していたため、お留守になっていた、というのがほんとうのところのようだ。

以降は新作は出していないようだが、2004年以降はニューヨークからワシントンに拠点を移して断続的に活動を続けており、たまにライブをやったり、クラブに出演したりなどしているという噂がある。しかし80-90年代のようなレイヴはおこなっていないようである。

 
> 変名 

1987 年、ニューヨークでトランス・ユニットとして活動を始めた当初、元々 「幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)」として出発したが、レイヴでは、「Acid Head Organization(アシッド・ヘッド・オーガニゼーション)」「Aurorae(オーロリー)」「 Ambient Committee (アンビエント・コミッティ)」等いくつかの変名ユニットとして活動。

また、アメリカ盤リリースのアルバムのみAurora Heads名義でリリースされていた(ヨーロッパ及びアジアでは、オリジナル・ユニット名である Psychedelic Plants Research Laboratoryで出ていた)。これは契約上の理由からであったようだが、しかし皮肉なことに、アメリカでの野外レイヴは多かった影響か、アメリカ盤のアルバムが最も売れたため、日本に入ってきた輸入盤もほとんど「Aurora Heads」名義であった。

そのため、日本では「Aurora Heads」名義で紹介されることが多く、この欄でもそのように記載していたが、今回、2008年以降「幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)」に統一されたのをきっかけをして、当サイト上の記載もこれに倣い、統一することにした。

 
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