芙苑晶 幻想音楽大鑑 - 芙苑晶ファンサイト/資料館
 
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芙苑晶の音楽 - 関連ジャンル(管理人によるコメント)
 
  • 芙苑晶の音楽は、さまざまなジャンルと関連し合っている。電子楽器をメインに使った音楽だからというので、エレクトロニック・ミュージック、テクノと言われるようだが、芙苑晶のアルバムを最初から現在までずっと聴いてみると、クラシック、現代音楽、民族音楽等々、実にいろんな要素を含んでいることがわかるだろう。

    しかし、全体の雰囲気は「トランス」(幻覚・宇宙とかetc. )に近いものがあって、一時は「幻想派プログレッシブ・トランス」などと言われていたこともあった。
    実際、ファー・イースト・アシッド・ハウス・クワルテット、幻覚植物研究所(Psychedelic Plants Research Laboratory)などのバンド・プロジェクトの曲は、ほとんどモロ「トランス」である(この場合、サイケデリック・トランス、ゴア、サイビエント、ダーク・アンビエント等に雰囲気が近い)。

    しかし問題はソロ・アルバムである。ソロアルバムでは実に多種多様な音楽を取り込んでいるので、素直にテクノとかアンビエントと言うには割り切れないものがあるし(そういうジャンルと考えると音楽として奥が深すぎるということ)、壮大で凝ったアレンジはプログレ(プログレッシブ・ロック)ファンにもリスペクトされていたり、また、アルバムごとにジャンル自体もかなり印象が違っていて、なかなか微妙な線なのだ。

 
  • 逆に言えばそれは型にはまっていないということで、つまりスケールの大きな音楽だと言えると思う。

    そういった意味で、芙苑晶は、クラウス・シュルツェ、ジャン・ミッシェル・ジャール、坂本龍一とか、そして芙苑晶自身もリスペクトしているというFuture Sound Of London といったクロスオーバー・ミュージック的なアーティストとしばしば比較されることもあるようだ。また、一作ごとにジャンルすら違っていることから、(音楽は違うが)フランク・ザッパと比較する人もいる。
 
  • 長い前フリになったけど、以下に紹介するのは、芙苑晶と関連すると思われる音楽のジャンルである。とくに芙苑晶に初めて接するリスナーのみなさんに、参考になればと思います。
(天野ヒロキ)
 
トランス、テクノ、ハウス
トランス、テクノ、ハウスなどクラブ・ミュージック/電子音楽のファンにも芙苑晶を絶賛する人は多い。しかもかなりのリスペクトを伴った言葉で語られたりすることがしばしばあるのは、テクノ界にあっては芙苑晶は異色の才能だからでしょう。クラシック的な作曲法とテクノ・サウンドを結びつけたアレンジは一時海外ではシンフォビエントとか、シンフォニック・テクノのパイオニアなどと言われたことさえありました。

また、芙苑晶自身、80年代後半から90年代前半にかけて、ハウス・ミュージックのバンドに在籍していたため、そういった影響が感じられる曲もあります。また、その非常に独特なサウンドから「幻想派プログレッシブ・トランス」と言われていたこともあります。
アシッド
芙苑晶の音楽は、(アルバムにもよりますが)とくに海外ではアシッド・ミュージックなどと言われることもあります。意外と知られていないことは、日本人の作曲家としては非常に早くからアシッド・ハウスなどを手がけていた先駆者であったことでしょう。90年代にはアシッド・ハウスの亜流としてのサイケデリック・テクノが大流行し、芙苑晶も『伽藍』や『宇宙論』などのアルバムでそういった要素をフィーチャーしているものの、他の凡百のアーティストたちとはなにか風格がちがう感じがあります。
芙苑晶の音楽は、そういう意味でのアシッド・ハウスとも関連していますが、もっと広い意味でのアシッド、つまりサイケデリック・ミュージックであるとも言えるでしょう。
サイケデリック
これは上記とも絡みますが、ドラッグ的な幻覚的イメージを連想させるサウンドといった意味でしょう。今では絶版となった『燐光』(1988)などはかなりアシッド感覚からの影響があるように思いますし、その他のアルバムも、音自体がシュールリアリズム的というか、幻覚的な世界を持っているように思います。ジャンルは違うがピンク・フロイド・ファンにも芙苑晶フリークがいるゆえんでしょうか。
エレクトロニカ、IDM
狭義では純粋な実験音楽に限りなく近い前衛的な手法の抽象的エレクトロニック・ミュージックのことを意味します。芙苑晶はシュトックハウゼンなどからも影響を受けたと語っている通り、曲によっては非常に前衛的な作品もあります。
アンビエント
元々環境音楽の意味でしたが、90年代以降はクラブ・ミュージックの1ジャンルとしても有名になりました。芙苑晶の初期のアルバム『木霊』『荒廃』『伽藍』は、シンフォビエント(シンフォニック・アンビエント)三部作として知られています。芙苑晶のサウンドがふつうのアンビエントと区別されてこのように(ある意味で仕方なしに)呼ばれるようになったのは、ふつうのアンビエントのようにクールではなく、むしろもっと重厚で幻想的な感じだったからでしょう。
プログレッシブ
通称プログレなどと言われることもあります。古くはプログレッシブ・ロックの意味ですが、クラブ/ダンス・ミュージックにもこの言い方があります。芙苑晶の場合、組曲的な構成やクラシック的な凝ったアレンジ、シンフォニー的な重厚なサウンド、そして大作志向等々が、比較的年長の世代のプログレ・ファンにまで絶賛されるゆえんでしょう。しかしロックバンド系のプログレではなくてもっとシンセ・シンフォニック的な音楽(ヴァンゲリスなど)のイメージです。

芙苑晶のアルバムは1970〜80年代前半のクラウトロック(クラスター、コニー・プランク、クラウス・シュルツェ等)の雰囲気とかなり重なるものがあり、そういうところが好きなんですが、そのように言っている芙苑ファンも多いですし、さらに往年のプログレ・ファンの中には芙苑晶の世界を「今のミュージシャンたちが失ってしまったロック・スピリットのようなものを感じる」「これこそ現代の新しいシンセ・プログレ」とまで言う人たちもいます。
クラシック、現代音楽
芙苑晶の音楽はクラシックに近いというのはよく言われます。言葉のない純粋な音楽である点が共通しているのと、元々クラシックを学んでいたことなどが関係しているように思われます。

元々、クラシック・現代音楽畑出身の作曲家であり、十代の頃には多数のクラシック作品を発表しています。また、現代音楽のほうは、ミュージック・コンクレート(楽器を使用せず物音・騒音などをコラージュして作る前衛音楽)なども発表しています。

現在出ているソロアルバムにも、そういったクラシック・現代音楽からの影響が感じられるようです。
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